2016年6月19日

 

 

 

 

 

 

 

医療分野のIoTの現状

 

 

 

 

遠隔医療という今後の医療現場構築の取り組み

 

 

 

 

 

 

 

 おはようございます。

 

 

 本日は、ヘルステックの記事です。現在の医療現場でのIoTやウェアラブルといった遠隔医療の現状と取り組みに関するものです。今後の医療はヘルステックが普及していくことが望まれていますが、それはIoTで結ばれた機器を活用していくことを意味します。

 

 

 これからの医療は遠隔医療であり、広域医療連携や地域医療連携というかかりつけ医(主治医、つまり町医者さんやクリニックのお医者さんです。海外ではファミリー・ドクター、家庭医といって中核医療施設の専門医と対比される非常に重要な役割を担っています)と専門医との間のDtoDがそれだといえます。

 

 

 このDtoDはフィンテックのP2Pに当たるもので、基本的に人と人とのマッチングです。患者さんとお医者さんのマッチングのことをP2Dといいます。この医療上のP2Pを実現させる試みが、IoTインフラとウェアラブルなどの機器です。

 

 それらを連携医療機関内での情報共有(ブロックチェーンで行い始めているのが非常に有名ないエストニアの試みです)と患者情報の精密な分析がディープラーニングで飛躍したAI技術です。IoTとこうした新たな技術との組み合わせが究極的な医療目標地点といえるでしょう。

 

 

 まだそこまでシステムもなにより法制化が進んでいませんが、医療機器はかなり出そろっています。その先端を行くのがオムロンヘルスケアのウェルネスリンクです。そしてこうした遠隔医療や医療相談(この医療相談が今後非常に大きな意味を持ちます)において、遠隔医療のための映像や画像、それとリンクした特に聴診器といったデバイスがその最も具体的なものです。

 

 

 聴診器やその他ウェアラブル、スマホ診断などで集められた心電図やレントゲン写真を、膨大なビッグデータ解析をAIで行うことで、医師や看護師、医療事務といった医療従事者すべての負担を軽くし、患者の本質的な問題解決や直接的対応に振り向けていくというのが「ヘルステック」です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ICTが変える高齢化社会

 

 

遠隔医療、シーズでなくニーズを

 

 

 

 

 

 

HanjoHanjo

2016.4.26

http://hanjohanjo.jp/article/2016/04/26/5860.html

 

 

 

 

 

 

 厚生労働省は15年8月、「情報通信機器を用いた診療」に関する通達を各都道府県知事に通知。遠隔医療の幅が広がったとして、医療機器メーカーや通信機器メーカーなど業界がにわかに活気づいた。


 高齢化社会が進む中で注目されている在宅医療。その中で安心して医療が受けられる環境を作る上では、遠隔医療が果たす役割は大きい。産業界もIoTや最新のネットワーク技術を活用して、新しい機器やサービスの市場が広がるのではと期待している。では、中小企業にとって遠隔医療、遠隔介護は有望な市場なのだろうか? 日本遠隔医療学会 常務理事の長谷川高志氏は、この現状について語っている。


 「昨年8月(2015年8月)の厚労省の通達で遠隔医療が広く解禁されたように見えます。しかし、注意しなければならないのは、行政・制度・運用・市場といった社会的インフラの整備が足りていないことです。IoTやネットワーク技術を生かす市場として有望な応用分野ですが、派手な部分とそうでない部分の見極めが重要でしょう」

 


遠隔医療の最新マーケット事情


 現在、遠隔医療の分野でもっとも広がっているのは、CTやMRIの画像分析だ。大学病院や総合病院などで処理されるこれらの画像は、院内での解析では追いつかず、提携している病院や専門機関、企業にデータを送って処理している。処理件数の年間200万枚以上とビジネスとしても一定の規模だという。


 それに続くのが通信+ログ機能を内蔵したペースメーカー、およびホルター心電図(通信機能を内蔵した24時間つけたまま利用する心電図)の常時遠隔モニタリングだ。とはいえ、この分野はまだまだ成長過程のため、活用事例はまだ多いとはいえない


 「現在では遠隔医療・介護ともに、必要な技術やネットワークで困ることはありません。そのため、必要なのはどんなシステムやサービスが求められているか。既存の機器を組み合わせてビジネスモデルを組み立てる、インテグレーションの設計が問われています」


 その上で、治療や医療そのものではなく、周辺分野からのアプローチで遠隔サービスが伸びる余地があると長谷川氏は話す。


 「画像解析やペースメーカー、テレビ電話による診察、遠隔治療といった世界は、大手や先行企業の取り組みで需要が満たされています。そこを無理に広げようとするより、治療の前段階である介護や保健指導の分野から、リモートサービスを普及させていくほうが現実的でしょう」

 

 

 

すでに運用が始まる遠隔医療


 近年では見守りにIT技術を活用するのが一般的となり、これらとクラウドサービスと連携させるサービスは今後も伸びるだろう。保健指導でも簡易的な健康診断、検査キットなどとセンサー技術を組み合わせた遠隔健康管理サービスが広がっている


 では、具体的に遠隔医療や健康管理がIT化された現場をいくつか見てみよう。IoTが取得した生体データの活用では、オムロンヘルスケアの「ウェルネスリンク」が分かりやすい。血圧、脈拍、体温のデータをモニタリングし、慢性疾患の管理に役立てるというサービスだが、病態変化をとらえたり、認知症の増悪時検出(症状が高まるときの活動量の低下、体重低下)に応用する動きが進んでいる。自己申告方式よりデータに客観性があるのも特徴だ。


 一方、在宅医療では岡山県新見市の例が面白い。同市では08年に全人口の35%が高齢者となり、これをきっかけに情報基盤事業として1万2000世帯にブロードバンド環境を整備。専用端末「医心伝信」を使った在宅医療を実践している。


 また、実際に遠隔医療システムを運用しているのが国立病院機構熊本医療センターだ。救急車に搭載のカメラや心電図からの情報を複数の病院へと発信。複数の病院を巻き込んだ医療連携を実現させている。


 さらに、もっと手軽なところから遠隔医療を考える動きもある。例えば、Bluetoothに対応したデジタル聴診器は「音の良さ」「ログを残せる」といった特徴をアピールしており、実際に購入して利用している医師も多いとのこと。遠隔医療に特化した製品ではないが、PCのアプリとインターネットを利用すれば、遠隔地で患者の心音を聞くことも可能だ。


 ただし、リモートで心音を聞くとなると、PCやアプリのセットアップが少々手間になる。そのため、現場では遠隔聴診、看護師を介した聴診にまで使っている例はまだ少ないようだ。ただ、遠隔医療ありきで大規模なシステムを導入するより、ICT化された医療機器が医師レベルで浸透していき、その機能を自然に使うかたちで遠隔医療・介護を広げていくというアプローチは有効と思われる。

 


必要なのはアイディアやニーズのキャッチアップ


 こうしたシステムの中には、中小企業が開発したものも少なくない。例えば、長谷川氏が所属する群馬大学附属病院 システム統合センターの鈴木亮二氏が発案した「服薬支援装置」は、科学技術振興機構(JST)の事業予算を利用して、石巻にある中小製造業に開発が依頼された。


 これは高齢者の薬の飲み忘れ防止と見守り機能がついた機械で、設定した時間ごとに1回分の薬をアラームとともに提供。飲み忘れを音と光で警告するとともに、登録した支援者(通常は家族や介護者)に連絡が送信される。すでに自治体や介護施設などが購入しており、利用者にレンタルされているようだ。


 これまで、自治体単位での取り組みやネットワークインフラの整備を伴うような取り組みが目立っていた遠隔医療・介護だが、今後はヘルパーによる在宅介護、見守りサービスなど、身近な応用やサービスでの市場が拡大するものと思われる。


 この分野の要素技術や技術的インフラはほぼ確立されているが、十分でないのは介護保険や薬事法などの遠隔利用・介護への対応や、自治体・病院・介護施設側の運用体制といった社会的インフラ部分だ。このような市場で製品やサービスを展開していくには、技術ありきのシーズ先行型はうまくいかない。潜在的な遠隔医療・介護の顧客を掘り起こすには、介護者・被介護者とその家族のニーズをキャッチアップすることがカギとなる。

 

 

 

 

 

オムロンヘルスケアのウェルネスリンク、遠隔医療機器一覧

http://www.wellnesslink.jp/p/

 

 

 

また、医師法の適用のないスマホによる遠隔医療相談サービスがあります。この分野は今後非常に重要で、実質的な需要が見込まれます。医療施設としても企業としてもサービス稼働が現実的に容易な分野です。


小児科に特化した遠隔医療相談サービスを開始

http://www.medtecjapan.com/ja/news/2016/10/20/1695

 

 

モバイル化が進むアフリカの医療業界―、遠隔医療相談サービスのKangpe

http://jp.techcrunch.com/2017/03/19/20170317kangpe-is-a-mobile-service-connecting-africa-to-healthcare/

 

 

 

こちらは医療ロボット

 

手術支援ロボット「ダヴィンチ」による最先端医療現場

https://healthtechnews.jp/2013/11/04/davinchi_robot_ope/