2017年1月18日

 

 

「ドローン空母」遂に登場!

 

 自動運転車の次はドローンです。ドローンといえば、カメラ付きラジコンヘリコプターで、自然撮影ホビー玩具程度の認識しかない日本ですが、ドローンは宅配事業で使われていきます。イギリスでアマゾンによる宅配業務が開始されましたが、アマゾンの事業はそんなものではないというニュースが昨年2016年12月30日に配信されました。ドローン空母のニュースです。

 

 

 

 

 

 

未来すぎ! アマゾン、貨物飛行船からのドローン配達を計画か 新特許判明

 

 

 

sorae.jp 2016/12/30(金) 11:37配信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161230-00010001-sorae_jp-sctch

 

 アマゾンといえばイギリスにてドローン配達「Prime Air」を試験的に開始していますが、将来はこんな夢のある計画を抱いているのかもしれません。同社は新たに、「在庫を搭載した飛行船からドローンによって配達を行う(AFCs)」特許を申請しています。

 

空中補充センター(302の大型飛行船こに格納されてから飛び立つドローン(312の点線矢印)およびシャトル便(350の小型飛行船)を特徴とする、提案ステムの図

 

 

 

各飛行船には、無人航空機(UAVs unmanned aerial vehicles編隊とともに、一般注文商品の在庫が揃えられている。(左側がドローンで、右側が配達商品)

 

 

 

 この特許では、無人、あるいは有人操縦の飛行船が約1万4000mの上空を飛行します。そしてその内部には頻繁に注文される在庫と、ドローン(UAV)が格納されているのです。上の図でも、左側にドローン、右側に在庫が搭載されていることがわかりますね。
 
 そして「Prime Air」などのドローンを利用した注文が入ると、コンピューターが飛行船の在庫を確認。そして在庫があればそれをドローンに装着し、簡易な翼を搭載したドローンが注文の家まで滑空して商品を届けるのです。またドローンのプロペラは目標地点に近づいた後に起動され、より正確な移動を可能にします。

 

 

提案UAVの一つ

 

 

 

 なお荷物を配達したドローンは、在庫を搭載した飛行船には直接は帰りません。地上のステーションに帰還し、小型の飛行船などに商品在庫や燃料と一緒に搭載されて空中の飛行船へと補充されるのです。また、この小型の飛行船は余分な在庫の持ち帰りにも使われます。
 
 この特許に実現の可能性があるのかと言われると、正直全くわかりません。しかし荷物が空を飛んでやってくるサービスがもう一部地域で始まっているように、この突拍子もない飛行船によるドローン配達もいつか現実となる日がくるかもしれませんね。

 

 

 

 

 

 編集部からのコメントです。

 

 「いつか現実となる日が」じゃないでしょう。もう数年内に実現するということです。新しい発想はすべて「突拍子もない」ものに決まっています。

 

 「プライム・エアー」などアマゾンのドローン配送やドローンに関するものは、後に掲載しますが、まず上記の図を見てください。1万4000メートル上空に大型飛行船がとどまり、そこに格納されたドローンが注文された品物を搭載して飛び立ちます。

 

 ドローンは配送を終えると地上のステーションに戻って、小型のシャトル飛行船に品物と一緒に充填されて、上空にいる「空母飛行船」まで補充に飛び立ちます。

 

 3つ目の絵を見ると、普通のプロペラ式ドローンと違い、簡単な翼がついています。つまり、この翼で飛行船からグライダーのように滑空してくるのです。目的地に近づくとプロペラが作動して、着陸する。それらはすべてAI、人工知能によって制御されると思います。上空の飛行戦も無人で行われるようです。

 

 アマゾンがイギリスでドローン配送実験をしたのは、アメリカでは様々な規制があり、なかなかこうしたアイディアを実現できないという事情があるようです。

 

 

 

 

アマゾン、米国でドローン配送の実験開始か

 

 

JBpress 1/17(火) 6:00配信

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20170117-00048938-jbpressz-sci

 

 

 アマゾンがPrime Airの構想を明らかにしたのは今から約3年前。その後同社は米国でシステムの開発を行い、屋外テストの許可を米連邦航空局(FAA)に申請したり、飛行区分に関する提言を行ったりしてきた

(中略)


 しかし、昨年6月にFAAが発表した商用小型ドローンの運用規則では、飛行が許されるのは操縦者の視界の範囲内に限られ、1人が同時に複数のドローンを操縦することを禁じている

 また飛行時間帯や高度、速度などに規制があり、さらに地上にいる、ドローン飛行に直接関係のない人の上を飛ぶことを禁止している。

 こうした規制の下ではアマゾンが描くドローン配送システムは実現しない。そこで同社は昨年7月から英国政府と提携し、同国でドローンの飛行実験を行っている

 

 

 

 

 

 編集部からのコメントです。

 

 イギリスでドローン配送の実験をしているのは、イギリスのほうが規制が緩いのかわかりません。しかし、イギリス政府は、BrexitやAIIBへの加盟などの動きからも分かる通り、新たなサービスやインフラ整備へのドラスティックな動きを加速している、そういう動きの一環だという印象を受けます。

 

 日本ではどうでしょうか。昨年、首相官邸にドローンが着陸するという事件が起きましたが、それに有罪判決を下している段階が現下の日本です。

 

「官邸ドローン事件の被告に有罪判決 東京地裁」

http://www.asahi.com/articles/ASJ2J3JJDJ2JUTIL00W.html

 

 

 国土交通省が定めているドローンやラジコンなどの飛行規制の図は以下の通りです。

 

 

無人航空機(ドローン・ラジコン機等)の飛行ルール

http://www.mlit.go.jp/koku/koku_tk10_000003.html

3分でわかる!国土交通省ドローン規制法

http://www.drone-osaka.com/column/article002.html

 

 

 これはざっくりいえば、日本では政府の行政施設や都市以外の、山林でやってねということです。ということは、現在日本人にとってのドローンは、自然風景の動画撮影というホビーレベルでしか認識されることからは一歩も出られないということです。

 

 現在、ドローン操縦のうまい人がたくさん出てきていますが、大きなインフラ改革の視点を日本人が持つことは、永久に不可能なのではないかという気がしてきます。

 

 

 

 最後に巨大な飛行船のyoutube画像を。まるで昔あこがれた「サンダーバード2号」のような飛行船です。直接アマゾンの試みとは関係がありませんが、将来的にはこれとアマゾンのドローン配送が組み合わされて、空の輸送インフラが整備されていくのだと思います。

 

https://youtube/UhBFUwq1ANw

「【最新兵器】怪物級の貨物飛行船『ML886』軍用車両の輸送や物流システムとして飛躍!」

(ちょっと軍事オタクよりの人が作った映像のようです。)

 

 

 それ以外にも、アマゾンの飛行船とドローン宅配事業に関する記事のURLを張り付けておきます。

 

https://www.youtube.com/watch?v=nJbrrW7avFw

「アマゾン “飛行船を倉庫に”米の特許取得」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161230-00010005-newswitch-ind

「空飛ぶ配送センターから注文品を短時間でお届け、アマゾンが特許取得」

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20170117-00048938-jbpressz-sci

「アマゾン、米国でドローン配送の実験開始か」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170116-00010000-sorae_jp-sctch

「アマゾン、謎の無線テストを米FCCに申請。ドローン配達「Prime Air」に関連?」