2017年3月13日

 

 

 

 

 

 

音声認識AI市場でアマゾンとグーグルが熾烈な争いを開始か?

 

 

 

 

 

 

 

 おはようございます。

 

 本日は短い記事二本です。「テックインサイダー」という、世界のIT記事をいち早く多国語に直して配信することで有名なサイトの記事です。IT系情報サイトは無数にありますが、精度の高い、興味深い記事を配信することで注目を引き付けています。

 

 当社はAWSを早くから導入していますので、編集部の立場としては、どうしてもジェフ・ベゾズびいきになってしまいます。それもそのはず、当社の目指す「ヘルステック」も、音声認識アプリによる医療サービスの可能性に、今後の日本のIT業界と医療業界、そして当社自身の命運の少なからぬ部分がかかっているからです。

 

 そして、今日も又Alexaです。グーグルとアマゾンが音声AIアシスタントでハードウェア業界に自社の「エコシステム」を構築しようという熾烈な縄張り争いが始まっているという記事です。当社はHPにて以前、アマゾンエコーとAlexaの先進性とすごさについての記事を掲載しました。そして、今日の記事を見ても、音声AI認識の分野ではやはりアマゾンに軍配が上がるのではないか(言語認証ではグーグルが圧倒的です)と考えています。

 

 いずれにしろ、この業界のモンスター企業の両社のどちらに軍配が上がろうとも、この動向は面白いものです。私たちは関心を持って注視していきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

AmazonとモトローラがAIアシスタント開発で提携、「Alexa」搭載スマートフォンの開発も視野に

 

 

 

 

 

Business Insider

Rob Price

Feb. 28, 2017

 

https://www.businessinsider.jp/post-1082

 

 

 

 

 

 スペイン・バルセロナよりこれから主流になると予想されているコンピューティングプラットフォーム「音声認識AIアシスタント」(voice-controlled AI assistants)をめぐってGoogleとAmazonが激しい戦いを繰り広げている。

 

 Googleの「Google Assistant」、Amazonの「Alexa」。両社とも自社のAIアシスタントが搭載されたデバイスを増やそうと奔走している。そんな熾烈な争いの真っ最中で、Amazonとモトローラは26日日曜日(現地時間)提携を発表した。Amazonは、AIアシスタント開発において強力なパートナーを手に入れたことになる。

 

 バーチャルアシスタントは人間の声だけで、ユーザーが欲しい情報を見つけたり、カレンダーを確認したり、あるいはスマートホームデバイスを管理することができる。音声認識のバーチャルアシスタントはまだ開発初期段階だが、巨大市場に成長する可能性を秘めている。

 

 これまでは両社とも、自社製品にのみAIアシスタントを組み込んできた。Amazon の「Alexa」はAmazon Echo、「Google Assistant」はGoogle HomeとGoogle Pixelスマートフォンという具合。

 

 しかし、最近になって外部のハードウェアメーカーが独自の端末開発に乗り出している。 GoogleとAmazonも他のスマートフォンメーカーと提携しはじめた。

 

 たとえば、Googleは、Android 6.0以上が内蔵されているAndroidスマートフォンすべてで「Google Assistant」を利用可能にする。そして、Mobile World Congressに先立ち、スペインのバルセロナで行われた記者会見において、Lenovo傘下のモトローラがAmazonと提携、「Alexa」をモトローラスマートフォンに内蔵すると発表したのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 当初、モトローラとAmazonの提携領域は「Moto Z」に限定されていた。(モトローラが昨年発売した)「Moto Z」は、スピーカーやカメラなどのハードウェアをユーザーが自由にカスタマイズできる「モジュラー型スマートフォン」。しかし、Amazonはスマートフォンで「Alexa」が利用できる「Alexaモジュール」の開発を進めており、一方のモトローラは「Alexa」内蔵のスマートフォンを開発している最中。提携の範囲は大幅に拡張されつつある。

 

 

 モトローラの関係者はBusiness Insiderに対し、これ以上のコメントを拒否、どのスマートフォンに「Alexa」が内蔵されるのかについては言及しなかった。

 

 なお、「Alexa」がAndroidスマートフォンメーカーと提携するのはこれが初めてではない。Huawei(ファーウェイ、華為)は1月、スマートフォン「Mate9」 にAmazon 「Alexa」を内蔵すると発表している

 

 Amazonとモトローラの提携はGoogleの今後のビジネスにとっては大きな懸念材料となるだろう。モトローラは、Googleがこれまで取引してきた世界最大規模のスマートフォンメーカーである。自動車やスマートウォッチ、冷蔵庫などへのAIアシスタントの搭載が進むにつれ、GoogleとAmazonのシェア争いはますます激しくなる。

 

 

[原文:Amazon just recruited Motorola for its war with Google over the future of computing (AMZN, GOOG)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Alexa対応アプリケーションが急激に増加中

 

 

 

 

 

Tech Insider

Jeff Dunn

Feb. 28, 2017, 06:40 PM

 

https://www.businessinsider.jp/post-1115

 

 

 

 

 音声インターフェイスが本当に現実のものとなるのなら、Amazonはかなり好調なスタートを切っていることになる。少なくとも数値上では。Statistaの下記のチャートによると、Amazon Echoに搭載されているAI「Alexa」にはすでに1万以上の「スキル」(第三者による音声認識対応のアプリケーション)が提供されている。これは前の四半期と比較して倍の数字だ。

 

 開発者がAlexaに興味を示していることはAmazonにとって、間違いなく良い知らせだ。Alexaを搭載したAmazon Echoと常に比較されるGoogle Homeに内蔵されているAI「Google Assistant」と比較してもAlexaは一歩先を行っている

 

 だが、必ずしも量が質に結びつくわけではない。ひと声かけるだけでUberの車を手配できたり、ピザが注文できることは便利には違いないが、便利なスキルを1つを成立させるためには、CorkOrnaments.comのセール情報や「地球平面説」などの雑多な情報がざっと500は必要だ。

 

 オープンプラットフォームの代償と言えばそうなのだが、音声アシスタントの歴史はまだ始まったばかり。Amazon EchoのユーザーはAlexaを本当に簡単なことにしか活用できていないのだ。

sourceStatista

 

[原文:Amazon’s Alexa assistant is gaining ‘skills’ at a tremendous rate

 

 

 

 

 

 

 編集部からのコメントです。

 

 こうした情報は日本では、本当に遠い国での出来事のままです。全く知られていませんし、Alexaもアマゾンエコーも、ほとんどの家電量販店の店員さんも知りません。それどころか、IoT自体、一般的には知られていません。実に心細いことだと思います。

 

 音声アシスタントに関しては、日本の間ではせいぜいアップルのSiriくらいのものです。あれはAIとか音声アシスタントではなく、最初から答えが吹き込まれているだけの「リカちゃん人形」と変わらないものです。

 

 AI市場でのアマゾンとグーグルの覇権争いは、画像認証を利用したサービスを見る限りでは住み分けをする様子に見えるのですが、音声ではグーグルもグーグルホームを発売しており(これも日本では知られていませんね)、かなりの性能です。

 

 

https://youtu.be/Avb-IMy9YVU

 

(Alexa vs Google Home:: これを見る限りではグーグルのほうがいいのかなという印象です。しかしAlexaのUIはいいですね。呼びかけるとすぐ光るところなど。youtubeには両社の比較でもがたくさんあるので、いろいろとご覧になってみてください。)

 

 

 音声認識デバイスでは、以前ドイツのBoschによるキッチンで使う音声デバイスを紹介しました。音声認識ではグーグルとアマゾンの2強のみならず、インド系技術者らと組んだBoschが、これは中国やユーラシアに乗り出していくのではないでしょうか。いずれにしろ、2017年3月の時点では、日本の大手企業で音声認識技術の製品を開発したという話は聞きません。IoTに紐づけられた製品も、大手量販店ではほとんど見られません。

 

 しかしもう一つのほうの記事に、目を引くところがあります。便利なスキルを1つを成立させるためには、CorkOrnaments.comのセール情報や「地球平面説」などの雑多な情報がざっと500は必要」「Amazon EchoのユーザーはAlexaを本当に簡単なことにしか活用できていないという部分。

 

 つまり、音声認識技術はまだまだ入り口にいる現状であり、いくらでも開発や新しいサービス対応の可能性を秘めているということです。日本の場合、医療や教育、飲食店などで少なくともAlexaを利用してビジネスチャンスを広げられる部分は世界と比較しても相当なものです。またそれ用の技術開発の広大なスペースも残されたまま手つかずの状態です。